講師の高木です。
元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、全国各地の自治体・公的機関で
「危機管理・マスコミ対応研修」や「説明力向上研修」などを行っています。
今回のテーマはこちら。
「マスコミ対応メモ 取材用マイクの主流は『SM63』です」

(画像はイメージです。実物とは若干異なります。)
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今回は放送現場経験者ならではの情報を提供したいと思います。
私は「元茨城放送アナウンサー・報道記者」の肩書を使用することが多いのですが、
茨城放送在籍時はディレクター業務も本業で、番組制作の仕事を中心に活動していました。
よって公開放送や生中継等で必要な機材類も連日のように扱い、
機材面・技術面での知識もかなり身につけることができたのです。
その経験を踏まえ、今回は取材用マイクの話をしたいと思います。
紹介するのは、SHURE(シュア)という会社の「SM63」という型番のマイクの話。
私も長年お世話になった「取材用マイク」の情報となります。
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SHURE社の「SM63」がどのようなマイクかは、
リンク先で実物の写真をご覧いただくのが良いと思います。
「SHURE SM63」紹介ページ
SM63ダイナミックマイクロホン
https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/sm63
このマイク、皆様もテレビや新聞等で見たことがあるかと思われます。
細長いマイクで、カラオケ等で使う太いマイクとは違いますよね。
私は茨城放送で数々の取材を重ねましたが、音声が生命線のラジオ局でしたので、
このSHURE社の「SM63」は無くてはならない機材の一つでした。
SHUREの「SM63」は一言で言うと、インタビュー用の万能マイク。
放送現場で広く使われる業務用マイクで、非常に高性能。
長年使われ続けているベストセラーモデルなのです。
取材現場では、NHK、民放各局とも同じようにこのマイクを使うことが多く、
緊急記者会見ではこの「SM63」が何本も並ぶ光景が見られるのです。
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更に専門的な話をしましょう。「指向性」の話です。
「マイクの指向性」とは、「マイクがどの方向から収音できるかの特性」のこと。
=大まかにいうと「マイクの指向性」は「音を拾う向き」とも言えます。
【参考】マイクの指向性: どのタイプのマイクを、どこで、どう使う?
https://www.shure.com/ja-JP/performance-production/louder/multi-pattern-microphones-what-where-and-how
今回紹介しているSHUREの「SM63」は「無指向性」のマイク。
「全ての方向から同じ感度で収音」との特性があることから、
インタビュー用に非常に適しているのです。
また「SM63」は屋外・屋内を問わずに使える万能マイクという側面もあります。
私自身、茨城放送在籍時は屋外ロケでも、室内の記者会見でも
この「SM63」を使用し、無数の取材音声を拾ってきました。
私だけでなく多くの放送業界関係者が、この「SM63」を信頼し、
放送現場で活用しているのです。
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ちなみにボーカルマイクの代表格は、SHURE社の「SM58」(通称ゴッパー)という型番のモデル。
これは歌手・ボーカリストの皆様が使う太めのマイクですが、
指向性があり「歌声だけをクリアに拾う」という特性があります。
SM58 - ボーカルマイクロホン
https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/sm58
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これらの話を踏まえ、緊急記者会見や報道対応をする組織幹部の皆様や、
広報担当の皆様に知ってほしいポイントを紹介します。
■取材用マイク「SM63」に関するポイント
・「SM63」のマイクは無指向性で高性能。
・想像以上にしっかりと音を拾う。
・「小声の打合せ」の音声すら拾われる可能性あり。
特にノイズ(雑音)の少ない室内では、微細な音声をも拾うため
「小声の内緒話」すら拾われる可能性あり、とお考え下さい。
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ご参考までに、今回紹介したSHUREのインタビューマイク
「SM63」の実売価格は1本25,000~30,000円程度。
「SM63」は接続部分が、業務用のキャノン端子(XLR端子)のため、
このマイクを使う際には専用ケーブルやコネクタが必要になります。
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取材用マイクは皆様の想像以上に高性能、との話、
別の記事では緊急記者会見の実例を交えて解説したいと思います。
関連記事はこちら
【研修コラム】再考 船場吉兆の記者会見と取材用マイク(2007年)
https://talkrescue.jp/archives/4307
以上、皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)

この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
講師プロフィール詳細はこちら
https://talkrescue.jp/instructor/profile
講師活動の実施実績はこちら。
https://talkrescue.jp/instructor/achievements
【 研修ページ ご案内 】
研修・講演プランは下記ページで紹介中。
主に自治体向け研修のページですが企業等も対応可能です。
トークレスキューNEXT マスコミ対応研修
https://talkrescue.jp/training/media_training
トークレスキューNEXT 危機管理研修
https://talkrescue.jp/training/risk_management
トークレスキューNEXT メディアトレーニング研修
https://talkrescue.jp/training/pr-media-training
トークレスキューNEXT 情報発信力研修(広報PR研修)
https://talkrescue.jp/training/public_relations
トークレスキューNEXT 説明力向上研修(プレゼン研修)
https://talkrescue.jp/training/explanation
トークレスキューNEXT 説明力向上研修【動画研修プラン】
https://talkrescue.jp/explanation-video
トークレスキューNEXT リーダーのための伝わる話し方
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