講師の高木です。
元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、全国各地の自治体・公的機関で
「危機管理・マスコミ対応研修」や「説明力向上研修」などを行っています。

今回のテーマはこちら。
「自治体向けBCP 災害対応に直結する計画の話」

(※画像はイメージです。)

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私の「危機管理・マスコミ対応研修」では、自然災害対応に関する情報も多数紹介します。
その中で紹介する情報の一つが、「自治体向けBCP」の話です。

「BCP」という言葉は、組織・団体・企業等で徐々に広まりつつありますが、
あらためて用語解説をしましょう。

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■BCPとは

・業務継続計画(Business Continuity Plan)
・危機発生時に重要な業務を短時間で復旧させる行動計画

BCPは「業務継続計画」の略語。「事業継続計画」とも訳されます。
BCPが整備されうまく活用されれれば、災害やトラブルが生じた場合でも、
業務レベルの落ち込みを食い止め、早期復旧につながることが期待されます。

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このBCPは民間企業で導入する動きが進んでいますが、全国の自治体や公的機関でも
導入されることが推奨されています。

国は「内閣府防災情報のページ」で、地方公共団体向けのBCPガイドラインを公開しています。

内閣府防災情報のページ 地方公共団体の業務継続・受援体制
https://www.bousai.go.jp/taisaku/chihogyoumukeizoku/index.html

そして国は、地方公共団体向けに「重要6要素」の策定を進めるよう伝達しています。
その内容を抜粋しましょう。

■地方公共団体向け 業務継続計画 重要6要素 
(= BCPガイドライン)

1 首長不在時の代行順位・職員参集体制
2 本庁舎使用不可時の代替庁舎の特定
3 電気、水、食料等の確保
4 災害時につながりやすい通信手段
5 重要な行政データのバックアップ
6 非常時優先業務の整理

(参考)市町村のための業務継続計画作成ガイド (PDF形式:1.1MB)
https://www.bousai.go.jp/taisaku/chihogyoumukeizoku/pdf/H27bcpguide.pdf

これらの内容、いずれも重要ですよね。
特に大規模災害の際、市町村の代替庁舎の特定が出来ているかどうかで、
復旧・復興のスピードが大きく変わってくるわけです。

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さて、最近の災害で私が注目したのが、2023年9月の茨城県・日立市役所の水害の事例です。
このときは記録的な大雨で、2017年から利用開始となった新しい市役所の電源設備が水没。
急きょ災害対策本部を移転、という事態に陥りました。

参考ニュース

日立市役所が記録的大雨で浸水 きょうは窓口休止…片づけに追われる
https://news.ntv.co.jp/category/society/4ffbf91ec5244e8b9fe3ae5d323fd4c9

市役所はなぜ水没したのか 茨城・日立、建て替え時の議論生かされず
https://www.asahi.com/articles/ASR9L722YR9GUJHB00V.html

台風13号豪雨で浸水の日立市役所 建設前から指摘されていた危険性
https://mainichi.jp/articles/20230922/k00/00m/040/347000c

(紹介記事はリンク切れの場合があります。ご了承下さい)

この水害の事例、BCPの情報と重ねると、有事の際の「代替庁舎」という項目の
重要性が見えてくるはずです。

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BCP関連の話に戻りましょう。

近年の自然災害は、気候変動の影響もあり激甚化の傾向があります。
特に水害は想定を上回るケースが頻発しており、各地で対策の見直しが迫られています。

となると今回紹介したBCP・事業継続計画の重要性がさらに高まるわけですが、
全国の自治体での策定状況は、

「BCPは策定したが重要6項目の全ては策定していない」
「未策定項目も含まれている」

というケースが残っているのが実情です。関連のデータがこちらです。

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■地方公共団体における業務継続計画の策定状況
( 消防庁調べ 令和6年4月1日時点 )

○策定済団体数 1,741団体 [策定率 100%]
○重要6要素の策定状況  966団体 [策定率 55.5%]

地方公共団体における業務継続計画等の策定状況の調査結果
https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/f2ffdbbdef22b8ae44d2f5304d4ea3ecbae4988b.pdf

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大規模災害の対応は「起きてからでは遅い」ということがよく言われます。
平時からの備えとなるBCPの策定は、有事の際の初動対応や復旧復興に直結します。

今回は主に自治体向けの情報として紹介しましたが、BCP重要6要素の視点は
民間企業や、各種団体、組織等でも通じる内容です。

関係者の皆様、ぜひBCPの再確認と未整備部分の策定をご検討下さい。

皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)


この記事を書いた人

高木 圭二郎(たかぎ けいじろう) 

研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)

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