講師の高木です。元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、
全国各地の自治体・公的機関で「危機管理・マスコミ対応研修」を行っています。
今回のテーマは「能登・輪島の災害FM『まちのラジオ』開局の話」。

(画像はイメージです)
この記事を書いているのが2025年7月7日。本日、明るいニュースが入ってきました。
能登・輪島で災害FMが開局した、という情報です。
まずはリンク先のニュースをご覧ください。
災害FM「まちのラジオ」7日に開局 女川の心と技術、輪島にリレー
https://mainichi.jp/articles/20250705/k00/00m/040/051000c
能登地震初の災害FMスタート 真新しいロゴにケロロ軍曹がいる理由
https://www.asahi.com/articles/AST7455P0T74PJLB00VM.html
(※紹介記事はリンク切れの場合があります。ご了承下さい)
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公式情報や報道等の情報によると、この能登・輪島の災害FMの名称は「まちのラジオ」。
生放送が平日正午から1時間半。その他の時間は再放送や音楽等で対応ということです。
公式ページ
石川県輪島市町野地区 臨時災害放送局 まちのラジオ
https://saigaifm.hp.peraichi.com/machino
本日(2025年7月7日)の時点でSNSも複数用意されています。
スタッフの皆様のご尽力、素晴らしいですね!
(※紹介ページはリンク切れの場合があります。ご了承下さい)
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災害FM(臨時災害放送局)について私は、自治体・公的機関向けの
「危機管理・マスコミ対応研修」でも実例として紹介。
このトークレスキューNEXTの過去記事でも紹介しています。
【研修コラム】臨時災害放送局(災害FM)をご存じですか? ~自治体向け危機管理研修より~
https://talkrescue.jp/archives/4093
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さて、災害FM(臨時災害放送局)とはなにか?
あらためて説明するとこのようになります。
・「臨時災害放送局」は、災害時に市町村によって開設される臨時のFM放送局。
全国各地でこれまでに55局誕生している放送局です。
・この「臨時災害放送局」が制度化されたのは1995年。阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、
住民向け情報の発信を、との視点から総務省が制度化を進めました。
・2011年の東日本大震災の後では、被災地の29の市町が中継局を含め、
35局の「臨時災害放送局」が開設・運用されました。
・私が住んでいる茨城県内でも、2015年の鬼怒川決壊後に「常総災害FM放送局」という
臨時災害放送局が開局し、約2か月半にわたり地域情報などが放送されました。
常総災害FM局が30日閉局 使命感が支えた2カ月半
https://www.sankei.com/article/20151126-AADRPL7OURPJPICLCQN6WBC2OE/
(紹介記事はリンク切れの場合があります。ご了承下さい)
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私は自治体向け危機管理研修の中で、
公務員の皆様にこのような説明を行っています。
「災害時、所定の手続きの上で、市町村はラジオ局を開局することが出来ます。」
「避難所が設けられた時に、避難所の皆様に情報を届けることもできます」
「大規模災害が発生し、復旧・復興が長期化した時は、災害FM開局も視野に入れて下さい」
などの解説です。
またこの臨時災害放送局(災害FM)開局については、
総務省がマニュアル化し、災害FM開局を支援しています。
「臨時災害放送局 開設・運用の手引き」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000647897.pdf
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ここからは私見です。
災害FMは、被災地を勇気づけ、復旧・復興を後押しします。
音声で現地情報を紹介することはもちろんの事、今はSNS活用や、動画配信も容易な時代。
クラウドファンディングを活用するケースも多く、被災地の現地情報がより詳細に拡散される時代なのです。
また番組に関わる方々の輪も広がることが期待されます。
勿論、放送体制を維持することは、並大抵のことではありませんが、
その相乗効果は、皆様の想像以上のものと思われます。
能登地方の復旧・復興がさらに進むことを心よりご祈念申し上げますとともに、
この「まちのラジオ」のご発展を願うばかりです。
そしてこの情報は、全国の自治体、コミュニティFM関係者、
放送事業従事者の皆様のご参考にもなるかと思われます。
ぜひ皆様で情報共有をしていただければ幸いです。
以上、皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)

この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
講師プロフィール詳細はこちら
https://talkrescue.jp/instructor/profile
講師活動の実施実績はこちら。
https://talkrescue.jp/instructor/achievements
【 特設ページ ご案内 】
下記研修・講演プランは特設ページでも紹介中。
主に自治体向け研修のページですが企業等も対応可能です。
トークレスキューNEXT マスコミ対応研修
https://talkrescue.hp.peraichi.com/media-training
トークレスキューNEXT 危機管理研修
https://talkrescue.hp.peraichi.com/risk-management
トークレスキューNEXT 情報発信力研修
https://talkrescue.hp.peraichi.com/pr
トークレスキューNEXT リーダーのための伝わる話し方
https://talkrescue.hp.peraichi.com/speaking
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