講師の高木です。
元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、全国各地の自治体・公的機関で
「危機管理・マスコミ対応研修」や「説明力向上研修」などを行っています。

今回のテーマはこちら。
「リスク対処・4つの手法とは 危機管理研修より」

(画像はイメージです。)

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私の「危機管理・マスコミ対応研修」では、講義の第1章で
「リスクマネジメント概論」という項目を入れています。

研修ではマスコミ対応・危機管理広報のご要望が多いのですが、
「リスクマネジメントの基礎知識はやはり大切」という趣旨から
重要語句の説明や、危機管理の基本的な考え方を丁寧に説明しています。

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本題です。

リスク対処には、主に4つの手法があるとされています。
その4つの手法は、「回避・低減・移転・受容」。

この「回避・低減・移転・受容」の4つの手法はリスクマネジメントの関連書籍や
ネット上の情報でもよく見られるので、ご存じの方もいるかと思います。

あらためて事例と共に説明しましょう。
ここでは、「情報セキュリティ」=ネット不正侵入に対する対処法として
説明したいと思います。私は危機管理研修で次のように教えています。

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■リスク対処 4つの手法

回避・低減・移転・受容

■リスクマネジメント対応例(ネット不正侵入の対応事例)

・リスク「回避」=避ける・やめる
 Web公開停止、接続遮断等

・リスク「低減」=発生可能性を減らす
 情報暗号化、生体認証技術導入等

・リスク「移転」=他に移す・分担する
 情報システム運用委託、保険、損害賠償適用等

・リスク「受容」= 許容範囲として受容(保有)
 危機事象発生後に対応。当面の対策なし。

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一つずつ説明しましょう。

ネット不正侵入(不正アクセス)が生じ、個人情報漏洩等が生じたら、
多くの利害関係者に迷惑をかけ、組織の信用失墜となります。

そこでリスク対処の4つの手法を考慮します。

まずリスク「回避」=避ける・やめる、という視点です。
これはシンプルに、ネット上の公開を停止したり、回線接続遮断等の
物理的な遮断で危機回避をする、というパターンです。

次にリスク「低減」=発生可能性を減らす、という視点。
これは強固なパスワードの導入や二重認証などの情報暗号化の他、
指紋認証などの生体認証技術導入で不正アクセスを防ぐ、という手法です。

さらにリスク「移転」=他に移す・分担する、との視点。
これは自社インフラを使うのでなく、専門業者に情報システム運用を委託したり
金銭面のリスク移転策として 保険会社と保険を締結したり、損保会社の
損害賠償を適用して、万が一の金銭負担を減らす、という方法です。

そしてリスク「受容」= 許容範囲として受容(保有)、という視点。
例えば、迷惑メールではじかれるような安易な作りの迷惑メールは
あえて当面の対策をせず、何かの危機が表面化してから対応、という
「リスク受容(リスク保有)」の考えもあるわけです。

いかがでしょうか?

リスク対処は、「回避・低減・移転・受容」の視点で整理すると
何をすべきか、ある程度見えてきますよね。

そして実際のリスクマネジメント(危機管理)では、
「頻度×損害」の2軸に沿った「リスクマップ」を組み合わせて
対処法を考慮することが主流となっています。

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このリスク対処の4つのパターン「回避・低減・移転・受容」は、
あらゆる危機事象に対してもよく使われる視点です。

リスク対処で「回避・低減・移転・保有」が使われる理由。
その主な理由の一つが、コスト(=費用対効果)です。

危機管理を本格的に行うと、その対処費用は膨大なものとなり、
経費がいくらあっても足りません。

危機管理のコスト削減の視点から、まずリスク評価を行い、費用対効果を考慮した上で、
この4つのリスク処理手段(=回避・低減・移転・受容)の最適の方法を選択し実行、
というのが効率的なリスク対処法となるわけです。

専門用語で、このリスク対処は「リスク・トリートメント」とも呼ばれます。

まとめです。

・リスク対処の4つの手法は「回避・低減・移転・受容」
・実際の危機管理では「リスクマップ」も活用することが多い。
・リスク対処は、費用対効果も考慮して、最適の方法を選択する。

リスクマネジメントの4つの対処法は、重要な業務において必須事項。
「回避・低減・移転・保有」の視点で、平時からの危機管理を行ってほしいと思います。

皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)


この記事を書いた人

高木 圭二郎(たかぎ けいじろう) 

研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)

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