講師の高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。

きょうのテーマは「サイキングアップ」

スピーチや発表の本番直前、皆様は
どのようにメンタル面の調整を行いますか?

緊張感の漂う雰囲気の中で、深呼吸をしたり、
イメージトレーニングを行ったり、
いろいろ手法はあるかと思います。

そんな本番直前対策として、私が実践してきた
手法を一つご紹介します。

それは、本番開始直前に

「しゅーちゅ―(集中)!!」

と、大きな声を出す手法です。

周囲の人が驚く、等の場合は、
このような言葉に切り替えてください。

「よろしくおねがいします!」
(=フロアの奥まで届くような声)

ご自身の声のレベルメーターを一度振り切るように
一度、大きな声を出すのです。

これは「サイキングアップ」の一種といえます。

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サイキングアップについて説明しましょう。

私が行った声出しは、「気合入れ」「掛け声」に
あたるものですが、心理学や脳科学的には
「サイキングアップ」という概念で説明されています。

あがり・緊張対策で、深い呼吸や瞑想などが
リラックスをするためのリラクゼーションとすると
サイキングアップは集中力を高めるために、
メンタルのコンディションを持ち上げる行動と言えます。

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この「サイキングアップ」は勝利が求められる
スポーツの現場で広まりつつあります。

スポーツの現場の「サイキングアップ」には
身体を楽しく動かすレクリエーションの要素や
子供遊びのようなメニューもあり、選手らの
パフォーマンスを上げる効果が実証されつつあります。

「サイキングアップ」は「心の準備体操」に近いもの。
固くなった心をほぐしたり、適度に持ち上げる作業として、
最近では少年のスポーツチームでも導入されているようです。
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私は放送現場で、「サイキングアップ」という用語を
教わったわけではありません。

私が新人アナだった時に、ある先輩のアナウンサーが

「緊張したときは 『集中!!』って声を出すんだ!」

と教えてくれて、私も実践し始めたのです。

緊張体質の私は、後からいろいろ書籍を調べ、
この時の声出しと、サイキングアップの要素が
理論的にも結びついた、というわけです。

それからは、大事な本番前に

「さあ集中!!」「よろしくお願いします!!」
(→周囲に響く大きな声)

と声を出したのですが、一度大きな声を出すことで
邪気や迷いが払われるような感覚となり、
話す内容も冷静に再確認できるようになりました。


周囲の反応は冷ややかかもしれませんが、
この本番開始直前の「大きな声」は、
皆様もすぐに活用できる手法と思われます。

照れや遠慮は不要です。

本番直前の皆さん。
周囲に自分の「気合」を伝える意味で、

「よろしくお願いします!!」

と大きな声を出してください。
最初の第一声が大事ですよ。

皆様のヒントになれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)

この記事を書いた人

高木 圭二郎(たかぎ けいじろう) 

研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)

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