【話し方コラム】話す際のあがり緊張対策・30点スピーチのすすめ（２）【更新20251212】

講師の高木です。元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、
研修講師・話し方レッスンの講師として活動しています。

今回のテーマはこちら。
「話す際のあがり緊張対策・30点スピーチのすすめ（２）」

（画像はイメージです）

前回の記事はこちら。
【話し方コラム】話す際のあがり緊張対策・30点スピーチのすすめ（１）【更新20251212】
https://talkrescue.jp/archives/1541

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前回の記事では

「話す際のあがり緊張問題には個人差があり、完全欲も関与」

などと説明しました。

今回は「30点スピーチ」について解説しましょう。

人前で話す際のあがり緊張対策として、私が推奨するのは、
スピーチ・プレゼン・発表前に「30点主義」で練習を重ねることです。

ここで言う「30点主義」とは何か。

それは

「最初のチャレンジで100点満点のスピーチは、むしろ目指さない。」
「最初はマイナス70点の、30点分とれれば十分ＯＫ」

という考え方です。

ただしこの「30点主義」には条件があります。」

「自己採点の30点を、練習を含めて3回以上とる」

つまり

「30点×練習を含めた3‐4回のスピーチで、合計90点-120点を取る」

との考え方です。

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解説しましょう。

最初から100点を取りに行こうとすると、必ず無理が生じます。
最初から100点のスピーチというのは、幻想でしかありません。

話し方のお困りごとを抱えている皆様の中に

「自分のコンディションが100点になるまで、ただ何もせず待つ…」

という方が実はとても多いのですが、この「コンディション待ち」は
何もしないで時間切れの「0点スピーチ」の道につながってしまいます。

そうではなく、

「準備不足のままでも、コンディション不調でも、
とにかく本番同様にスピーチ・プレゼン・発表のリハーサルを行う。」

「まずは30点スピーチを行う。それを3‐4回行って合格点に近づける。」

という手法です。この30点主義の手法は、実は非常に効きます。

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なぜ「30点スピーチ」が効くか、解説しましょう。

その理由は明白。

「声は出しているうちに、調子が上がる」

という性質があるからです。

私も放送現場で、幾度となく

「準備不足のまま本番」
「他の業務で、ニュース原稿の下読みが不完全だった…」
「スポーツ実況の資料作りで、実況練習が不十分だった…」

というを幾度となく経験してきました。

ですが、こうした経験から私は、

「最初は30点の仕上がりでも仕方がない。」
「そのうちに調子が上がってくる…」

ということを、身体感覚として覚えていったのです。

私は多くの皆様と同様、

「100点満点の話し方をしなければならない…」

との完全欲に縛られていたのです。
そしてこの完全欲は、一度脇に置くべきもの、だったのです。

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大事なポイントを繰り返します。

スピーチ・プレゼン・人前の話で、お困りの皆様。
もし皆様が「プロのような一目置かれるような100点満点のスピーチ」を
最初から出来るようになる方法がありそうだ、とお考えならば、
それは完全な幻想です。

「100点満点のスピーチ」というのはそう簡単に生まれるものではありません。

もし「100点満点のスピーチ」がもしあるとしたら、私はこう考えます。

「100点満点のスピーチは、地道な30点スピーチの積み重ねの、その先にあるもの」

との考えです。

まとめです。

・人前の話は「30点スピーチ」の考え方が効果的。
・声は出しているうちに調子が上がる。30点を3‐4回とる考えが有効。
・「100点満点のスピーチ」があるとしたら、練習の積み重ねの先にしかない。

あがり・緊張体質の皆さん、まずは「30点スピーチ」でＯＫです。
「マイナス70点スピーチ」を何度も重ねましょう。
逆に「30点だけ」は必ず獲得するつもりで、何度も声を出してください。

以上、皆様のご参考になれば幸いです
（講師：高木圭二郎）

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