講師の高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。
今回のテーマは「スモールステップ」。
スモールステップは直訳すれば「小さな一歩」。
「簡単に飛び越えられるステップ」という意味です。
「人前での話が苦手…」
「緊張して頭が真っ白…」
「普段通りに話せなくなる…」
という皆様にいつも申し上げるのはこの一言です。
「いきなり本番にしないこと」
これも「スモールステップ」の考えに基づくものです。
大人数の前で話す、目上の人と話す、などのケースは
誰でも重圧がかかります。
これらのプレッシャーがかかる状況は、実は
「目に見えない厚く高い壁」があるようなもの。
話す事の難易度が上がり、誰もが苦手意識を感じます。
ですが「小さな階段」を一つずつ踏み重ねれば、
大きな「壁」も乗り越えられますよね。
私はアナウンサーでありながら、
実はとても緊張しやすい体質です。
そんな私は、高校野球実況の際、私なりの
「スモールステップ」を意識していました。
「いきなり実況本番」という流れでなく、
「試合前から一連の実況がスタート」と考えたのです。
私の実況時のスモールステップはこんな感じでした。
<講師・高木の高校野球実況時の流れ>
球場入り後 = 挨拶・打ち合わせ = 軽く声を出す準備
試合前取材 = チーム、選手の確認 = 話す内容の「つぶやき」
実況直前 = シートノックで「模擬実況」= 実況の感覚チェック
…そして、定刻で「本番の実況開始」 …
と、自分なりの「スモールステップ」を作っていました。
「無言の状態から、いきなり本番」、とすると、
私の場合、確実に実況が失敗するため、
このような手順が必須だったのです。
さて皆さんが置かれた状況はいかがでしょうか?
人前で話す際に、「無言の状況」から、小さなステップを踏まず、
「いきなり本番」となっていないでしょうか?
もし「いきなり本番」となりそうだと察知したら、
「スモールステップ」となるワークを行えばいいのです。
例えば…
・「声出し」として「挨拶」や「雑談」をする
・「ストレッチ」で身体をほぐす
・発表内容を「小声でつぶやく」
・マイクの位置を確かめる
・強い照明の「光に目を慣らす」
・ステージなどに「一度立つ」 … などなど。
こうした「スモールステップ」をためらうのは損です。
だって、本番のスピーチや発表がうまくいく方が
はるかに大事ですよね。
このような「スモールステップ」は、人前で話す際の
「安心材料」になり、「トラブル防止策」にもなります。
「スモールステップ」の考え、ぜひ取り入れてくださいね。
皆様のご参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
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