講師の高木です。元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、
全国各地の自治体・公的機関で「危機管理・マスコミ対応研修」を行っています。

今回のテーマはこちら。
「ネット炎上 流れと傾向の考察」(画像はイメージです)

私の「危機管理・マスコミ対応研修」は、主に公務員の皆様を対象にしたもの。
「模擬記者会見」のロールプレイングがメインワークとなっています。

しかし近年、各地の自治体・公的機関でも、SNS・ホームページ活用に関する
「ネット炎上」の問題が生じていることから、研修の最後の方で
「ネット上のリスクマネジメント」という項目を設けて説明をしています。

今回は研修内で紹介する「ネット炎上の流れと傾向」について説明したく思います。
ネット炎上の流れとポイントについて、私は次のように解説しています。

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■ネット炎上 主な流れ

「ネット炎上」は、次のような流れをたどることが多い。

・「火種」となる事象発生
  ↓
・SNS投稿  = 当時者・第三者
  ↓
・一部ユーザー = 話題化・拡散
  ↓
・インフルエンサー = 話題化・拡散  
  ↓
・まとめサイト・巨大掲示板・
 ネットニュース等 = 情報掲載
 
  ↓
・別のユーザー = 認知・拡散 
  ↓
・マスメディア=ニュース化・世間一般の認知

というものです。
さらに私は次の2点も付け加えて説明しています。

―――――――――――――――――――――――――

■ネット炎上 近年の傾向

(1)炎上は「いつ、だれにでも起こりうるもの」との認識が重要。

(2)炎上を深刻化させているのは、実はテレビなどのマスメディア。

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皆様、お気づきでしょうか?

「ネット炎上」というと、「ネット内」でのネガティブ情報の
爆発的な情報拡散、というイメージがあり、事実その通りなのですが、
実は情報拡散のカギを握っているのは「既存のマスメディア」なのです。

私も茨城放送というラジオ局でアナウンサー・報道記者として働いていたので
ネットの情報はこまめにチェックする習慣がついていました。

ただしネット内の情報は「玉石混合」の状態。
速報性の高い重要情報もあることはあるのですが、ニュース化できない情報や、
事実と異なる情報、偏った見解の情報も多数存在しているのが実情と言えます。

そうしたネット独自の事情も理解したうえで、マスメディアの人々は、
ネット内の情報にも情報に常にアンテナを張っています。

そして「これは看過できない問題」と判断したタイミングで
ネット炎上の情報をニュース化している事が多いのです。

―――――――――――――――――――――――――

さて、テレビ・ラジオ・新聞等でネット炎上の情報がニュース化されたり
情報番組等で扱われるとどうなるか?

多くの人がさらに詳しく知りたい、とネット内で情報を探し出す、との流れが生じ、
情報が爆発的に拡散し、世間一般の認知へとつながるのです。

よって「ネット炎上」の問題は、実はネット内の問題だけでなく、
「既存のマスメディア」がどのように扱うかが大きなカギを握っている
、とも言えるのです。

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「ネット炎上」が生じると、どうなるか?
組織幹部・管理職・広報担当の皆様の業務は一気に急増します。

一般市民だけでなく、報道機関からも問合せが殺到。
問合せやクレームに加え、取材依頼、会見の要望も来るかもしれません。

ネット炎上は起こさないよう、平時から職員への教育を重ね、
予防を徹底することがとても大切。起きてからでは遅いのです。

今回はまずネット炎上の構造について説明しました。
次回のコラムでも、ネット炎上の情報を紹介する予定です。

以上、皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)


この記事を書いた人

高木 圭二郎(たかぎ けいじろう) 

研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)

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