このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。
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このスピーチ講座を通じて多いお困り事が
あがり対策や緊張対策に関するものです。
スピーチや話し方の緊張対策は
さまざまなアプローチがあります。
今回はコミュニケーションの側面から
対処法をお伝えします。
それは「自己開示」です。
それも「適度な自己開示」です。
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自己開示とは心の奥の本心を表に出すこと。
ご自身の普段見せない素の部分をさらすことです。
一例を挙げましょう。
あがり緊張問題でお困りの皆様は人前で話す際、
「いやー、何だか緊張しますねー」(笑)
と笑顔で軽く話せるでしょうか?
場の雰囲気や立場上、そのようなことを
言えないことも多いのではないでしょうか?
多くの人にとってあがり緊張問題はごく自然な反応。
走って汗をかくのと同じくらいナチュラルな反応です。
となると、
「いやー、汗かいちゃうねー」という感覚で
「いやー、何だかあがっちゃうねー」(笑)
などと言ってもいいはずです。
ですが場の雰囲気や、置かれた立場、厳しい視線など、
様々な事情がこの自己開示の言葉を封じてしまうものです。
皆様の置かれた状況にもよりますが、本題に影響を与えない
「サラっとした緊張感の自己開示」は
スピーチ時のテクニックの一つではないでしょうか?
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ヒントになるエピソードを紹介しましょう。
私は高校野球取材でこんな話を聞きました。
ある高校野球のチームの話です。
そのチームでは緊張を示すサインがあるそうです。
たとえばランナーとして塁に出て帽子を触ったら
「実は緊張しています」のサイン。
それを見て、監督も次のプレーを考えるそうです。
普段通りのプレーが出来ない極度の緊張
(=チョーキングやイップスと呼ばれます)は、
走る際のスタート遅れとなり、アウトになる確率が高まるため、
選手のコンディション確認で使うサインなのだそうです。
緊張を自覚し、正直に言うことは勇気がいるもの。
ですが、この「緊張感の自己開示」は、
若干緊張度を下げる効果も期待できるようです。
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現代社会は実に窮屈な側面があります。
本心を言えず、ストレスや緊張感を
表出だせない場面もしばしばあります。
「適度な自己開示」は
皆様が思う以上に、皆様の心身をほぐすもの。
それは大事なスピーチや発表の際にも
大きな効果をもたらすはずです。
「緊張しますね」のコメントばかりでは困りものですが、
ある程度、自分のコンディションに寛容になっても
私は問題ないと思っています。
緊張体質の皆様、緊張度が高まりそうな場面では
意識して本心をこまめに出すことを心がけてくださいね。
皆様のヒントになれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)
この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
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