スピーチ講座トークレスキューの高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。

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きょうのテーマは「1分間の自己紹介」
やや長文ですがぜひ文末までご参照ください。

「皆さん、1分程度で自己紹介をお願いします」

この言葉にドキッとした方は実は
ものすごく多いのではないでしょうか?

会議、会合、懇親会、セミナーなど
様々な場面で「1分間自己紹介」の機会は訪れます。

プロのアナウンサーの視点で申し上げると、
この1分間の自己紹介は実は難易度の高いワーク

手短にまとめようとすると、
肩書と名前を名乗っておしまい…

自分のPRポイントを伝えようとすると
今度は時間オーバー…

などとなりがちだからです。

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なぜ1分間の自己紹介は難しいか?

理由の一つが読み言葉と文字数の関係です。

1分間の自己紹介ではわずか400字程度
PR内容をまとめないといけないからです。

アナウンサーがニュース時に1分間で読む
文字数の目安は約400字とされます。

テレビのニュースアナの場合、映像とコメントを合わせるため、
1分間で500字を超えることも多々あります。

それでも聞き取りやすい読み言葉の文字数
1分間で約400ー500字程度です。

つまり原稿用紙1枚分の文字数で
自己紹介を完結する必要があるのです。

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ではどうするか?
「1分間の自己紹介」の対処法ですが、
今回は5つのポイントを紹介します。

【 スピーチ講座トークレスキュー流
  1分間自己紹介 5つのポイント 】

1 現在・過去・未来で話す

2 箇条書きメモを使う

3 ニーズ確認

4 ノイズ言葉を削る

5 目慣らし

これらのポイントを押さえると、
皆様の自己紹介が大きく変わります。

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それぞれ説明しましょう。

1 現在・過去・未来で話す

1分間の自己紹介もスピーチの一種。

なので「話の組み立て」が崩れると
何を言いたいかわからない自己紹介になります。

おすすめは「現在・過去・未来」
時系列での話を組み立ての手法。

 現在:役職・肩書等  何をしているか

 過去:キャリア・実績 何をしてきたか

 未来:抱負・目標   どうしたいか

とすれば、ご自身のPRポイントを端的に説明できます。

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2 箇条書きメモを使う

自己紹介の場の多くは「自己紹介をする必要」がある場面

つまり周囲の方々とは打ち解けていないケースが大半なのです。

となると緊張度も自然と高まるもの。
そんな時に効果的なのが、手元メモの活用です。

何を話すか、メモを書くことで思考が整理され、
「頭が真っ白」状態になってもメモで内容を思い出せます。

メモは箇条書きがおすすめ

遠目で見てもパッと分かる箇条書きメモは
とっさの自己紹介の場面の助けになります。

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3 ニーズ確認

自己紹介を聞いてもらう対象者は誰でしょうか?

その方々は何を知りたがっているでしょうか?

どのような状況でどんなニーズがあるでしょうか?

例えばビジネスリーダー向けの自己紹介では
ビジネスマッチングを意識して、
相手が知りたい業務情報を交えても良いでしょう。

初対面の高齢者が対象者で、心的な距離を縮めたい場合は
趣味や得意分野も伝えて、ソフトな口調の自己紹介が
友好関係や好印象につながるものです。

共通しているのは相手目線。
ニーズをしっかりつかめれば、
1分間の自己紹介も関係強化の第一歩となります。

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4 ノイズ言葉を削る

自己紹介の時に

「えー、あのー… 緊張しますねー]

「人前に立つのは不慣れなもので…」

などの言葉が出ることはありませんか?

こうした言葉は心を整える要素もあるのですが
本論から外れた「ノイズ」の言葉と位置付けられます。

1分間=60秒の自己紹介の持ち時間で
「えー、あのー、緊張しますねー…」は
5秒も10秒も 時間を奪ってしまうのです。

なので、こうしたノイズ言葉を
出来るだけ削る意識を持ちましょう。

1分間という時間は長いようで短いもの。
無駄のない自己紹介が求められるのです。

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5 目慣らし

自己紹介が始まった瞬間に、
周囲の視線があなたに向けられます。

自己紹介の時は立ち上がったり、
前方に移動するものですが、
これらは強い光を浴びる位置となります。

人間の視線や強い光は、急に浴びると
それだけで恐怖感を生み出すもの。

なので、自己紹介があるときは目慣らしが有効。

・一度発表の場に立つ、

・視線が集まることをイメージして
 他者の目を見ておく

・強い光に備えて、天井の照明を見ておく

など心と目線の準備をしておくのです。

わずか1分でも自己紹介の時は

見えるものが「明るく、まぶしく、鋭くなる」

ということをイメージしておきましょう。

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1分間の自己紹介での重要ポイントを5つ紹介しましたが、
それぞれの要素を一つずつ習得することが
苦手意識を克服する有効な手法となります。

臆することなく、ぜひ何度も自己紹介に
チャレンジしてくださいね。

皆様のヒントになれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)

[内容更新:2019年7月18日]

この記事を書いた人

高木 圭二郎(たかぎ けいじろう) 

研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)

講師プロフィール詳細はこちら
https://talkrescue.jp/instructor/profile

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