スピーチ講座トークレスキューの高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。
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今日のテーマは「とちり対応」です。
言葉の「とちり」や、発音ミスの「かみかみ」を
気にする方は非常に多いようです。
とちった瞬間、「しまった…」と気分がへこむご経験は
きっと誰もがあるはず。
アナウンサーにとっても「とちり」は
視聴者にもすぐに見破られるミスゆえ
できるだけ回避せねばなりません。
ですが「とちってはいけない…とちってはいけない…」
と思えば思うほど、言葉を「かむ」確率は上がります。
「~してはいけない」という思考は
心的な緊張度を高め、口まわりや舌まわりの
筋肉をも硬直させるからです。
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とちる理由はいくつもあります。
・発音時の口の形
・舌のもつれ
・早口
・心理的重圧 など
頭に浮かんだ言語を音声化する段階で
複合的な心的要因が重なり合い、
「とちり、かみかみ」が生じるのです。
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私はラジオ局でアナウンサーの仕事を18年半担当しました。
現在もフリーアナウンサーとして活動中です。
そんな私も「とちり」は日常茶飯事。
とちり、かみかみのたびに動揺し、
平然を装い、実はショックを受けている
…という経験は数え切れません。
そんな私なりの「とちり対応」の結論を申し上げます。
「とちり・かみかみは、すべてGOサイン」
「とちったら、スローダウン」
「とちっても、続けることが最善策」
こう考えていただきたいと思います。
試しに皆さんもテレビやラジオのニュースを
最初から最後まで集中して視聴してしてください。
プロのアナウンサーもとちることがよくあります。
それも頻繁に放送現場でのとちりは発生しています。
ですが上手なアナウンサーたちは必ず立て直します。
プロは「とちったあとの立て直しの技術」が
抜群にうまいのです。
プロはとちりを「想定内」として考え、
メンタルを崩さすに立て直す術を
現場で身につけることが多いのです。
「とちらないこと」も大事ですが、それ以上に
「とちった後の立て直し」こそが重要なのです。
だって本番でとちったら、言い直すしかないですよね。
なので対応策としては「とちり後の言い直し」。
とちったら、少し間をおいて、呼吸を整えて、
ゆっくりと言い直せばよいだけ、の話なのです。
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そして皆様が思うほど、
周囲の人はとちりを気にしていないものです。
確かに「とちり」は不格好かもしれません。
とちりが許されない厳粛な場面もあるかと思います。
ですが少々経験を積んだディレクター視点で考えると、
「とちり」は「人間らしさ」が伝わる要素。
「注目度があがるチャンスの場面」とすら言えるのです。
状況にもよりますが
「とちり=ご愛敬」という見方もあるわけです。
「とちり」のあとに平然と立て直せれば、
周囲から一目置かれることにもなるので、
とちりは「成長のチャンス」でもあるのです。
ということで、皆様はこのようにお考え下さい。
「とちり・かみかみは、すべてGOサイン」
「とちったら、スローダウン」
「とちっても、続けることが最善策」
プロでもとちります。
とちり・カミカミが生じても
「立て直すこと」に意識を向けてくださいね。
皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)
[内容更新:2019年8月27日]
この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
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