講師の高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています
今日のテーマは「セルフチェック(自己確認)」
皆様は「同録(どうろく)」という言葉をご存知でしょうか?
「同録」は放送業界や映像業界の用語で
「同時録画・同時録音」の略語。
私がいた放送現場では
「放送された映像や音声」の意味で使われていました。
この「同録」を放送後に確認することを「同録チェック」と言い、
多くの放送関係者もこの同録チェックを日常的に行っていました。
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アナウンサーにとって同録チェックはとても大事。
スキルアップのための業務の一環でもありました。
同録チェックによって、放送上のミスを確認でき、
ミスの再発防止になることはもちろんですが、
うまくできた部分も自己確認できるので、
手ごたえや自信の獲得にもつながるのです。
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スピーチやプレゼンを控えた皆様にも
この「同録チェック」同様の「セルフチェック」が効果的です。
ご自身のスピーチやプレゼンを練習する際に、
録画や録音をして、そのあとで視聴するのです。
けれどこの話を見聞きしても…
「録画・録音? … 恥ずかしい、やりたくない」
「スマホやビデオカメラ? セッティングも大変…」
「録画が始まると、表情がぎこちなくなる…」
という方も多いようです。
そこでおすすめなのがこの方法。
「録音だけのセルフチェック」です。
使う機材は市販のICレコーダーや録音アプリ。
私は高校野球実況の本番前にこの手法で練習していました。
練習試合など中継のない試合会場に出向き、
一人で実況練習を重ねるのですが、その際に
「小さなICレコーダー」を胸ポケットに入れ
自分の声を録音するのです。
「録音だけ」なので機材操作も簡単でした。
ICレコーダーの録音ボタンを押すだけですので、
実況練習に集中できるわけです。
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録音のメリットはまだあります。
それは「所要時間の確認」ができること。
ICレコーダーでは分数や秒数がデジタル表示されます。
録音をすることでトータルの所要時間や、
話す項目の所要時間も確認できるのです。
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良いことづくめのこの「録音チェック」ですが、
ご自身の声を聞いて確認する際にはちょっとしたポイントがあります。
それは「ご自身のあらさがしはしない」ということ。
うまく話せなかった部分は「スルー」でOK。
「だから何なの?」「だって練習でしょ」
というぐらいの気持ちで聞き流してください。
そして「うまくできた部分」を何度も聞き直してください。
「あ、意外とうまく話せているな」という気付きが大事です。
音声を聞いた際の「うまくいっている」との気付きが
皆様の安心材料になり「こうしたらさらに良くなるのでは?」
というモチベーションにもつながるのです。
費用面でも録音機材だけなら割安です。
ICレコーダーも数千円程度から購入可能ですし、
スマホなどの録音アプリも多数出ています。
「録音だけのセルフチェック」は
簡単かつ効果の大きい方法です。
大事なスピーチやプレゼン直前の皆さん、
ぜひ試してみてくださいね!
皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)
この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
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