講師の高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。

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今回のテーマは「発声練習の練習量」について。


話し方の教室や講座は各地にあります。
この講座の受講生の皆様からも
「これまでに都内の話し方の教室に行ったことがある」
といったお話しを伺うことがよくあります。

そんな各地の話し方の講座や教室で
ほぼ例外なく行うのが、発声練習

「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ」
という五十音の並び替えの発声練習を
経験された方も多いのではないでしょうか?

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これはアナウンス用語で「短音(たんおん)」という
発声練習の項目。

アイウエオの音声=「母音」を明確に出すことで、
その他のカキクケコ、サシスセソ…の「子音」の音が
きれいに発音されるためすごく重要な練習なのです。

人前で話をする立場の人や、その道を目指す皆様
=アナウンサー、キャスター、ナレーター、俳優、声優等
にはおなじみの項目ですが、「プロを目指さない方」には
この発声練習はどこまで徹底すべきか、という問題が生じます。

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講師の私・高木はこのようなお言葉を頂いたことがあります。

「別に話のプロを目指すわけじゃない。」
「スピーチで困らないようにしたいだけなんだ」

私はとても印象深くこの言葉が残りました。

発声練習は、確実に皆様の声を磨きます。
ですが、人前の話のスキルアップという点では、
発声練習以外の要素もあわせて対応しなければいけません。

話の組み立て方、話す内容=エピソードやメッセージの集約、
あがり緊張対策などのメンタルマネジメント、
表情や仕草など、言葉以外の非言語情報の要素など、
習得すべき項目は多岐にわたるのです。

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そこで私・高木からの提案です。

「短音」の発声練習は要点を絞って練習しましょう。

具体的には、
ア行、ハ行、マ行、ラ行を集中して練習するのです。

凝縮版の短音の発声練習の文面は下記の通り

ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ
ハ・ヘ・ヒ・フ・ヘ・ホ・ハ・ホ
マ・メ・ミ・ム・メ・モ・マ・モ
ラ・レ・リ・ル・レ・ロ・ラ・ロ

「ア行」は口の形を作る母音。どの音でも関連します。
「ハ行」は呼吸と連動する音。腹部の筋肉も使う意識です。
「マ行」は口の上下動。口周りの動きを良くします。
「ラ行」は舌を使う音。舌まわりのほぐしに効きます。

この4行は要点中の要点の発音、
ここだけで声が一気に改善、というわけではありませんが
口まわりをほぐす一定効果が期待でき、時間も短縮できます。

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プロはボイストレーニングに1時間以上費やすことも珍しくありません。
私もラジオ局在籍時、ニュースを読む前に、ストレッチから始まる
ボイストレーニング(発声練習)を30-60分は行っていました。

発声練習は継続がおすすめ。

ご自身のお仕事やコンディション等に合わせて
臨機応変にアレンジすることも必要かと思われます。

ア行、ハ行、マ行、ラ行の発音。
声づくりの強化ポイントとしてぜひ覚えてください。

皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)

この記事を書いた人

高木 圭二郎(たかぎ けいじろう) 

研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)

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