スピーチ講座トークレスキューの高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。
今日のテーマは「選挙応援の掛け声」です
プライベートレッスン受講者様から
こんなご質問をいただきました。
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Q:「近く選挙がらみの会合があります。
『ガンバロー』という掛け声の担当になったのですが
あまり経験がないのでコツがわかりません。
どうしたらいいでしょうか?」
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同様のお困りごとは選挙を控えた全国各地で
見受けられるのかと思われます。
今回は特定の政党・団体や政治的思想と全く関係なく、
アナウンスの技法としてご質問に答えたく思います。
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掛け声対策は「コール&レスポンス」の手法が効果的です。
「コール&レスポンス」は
「話し手の掛け声」と「聞き手の返答」のやりとりの意味です。
コール&レスポンスの達人は
ミュージシャンやアイドルの皆さん。
ライブ会場で客席からの掛け声や拍手などの反応を
上手く引き出して会場の一体感を生み出しますよね。
特にaikoさんのライブの「コール&レスポンス」は
「aiko名物」ともいえるほど盛り上がります。
私・高木も放送現場でこのコール&レスポンスを多用しました。
公開放送やステージイベント、司会業の時などです。
私はラジオ局のアナウンサー兼ディレクターでしたので、
ショッピングモールや屋外イベントスペースでの
公開放送やステージイベントを多数経験してきました。
そんなディレクターの業務時には
「前説(まえせつ)」(=会場の雰囲気を温める『前説明』)を
長年担当し、このコール&レスポンスの手法を多用してきました。
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コール&レスポンスのコツは主に3点。
① 予告
② 短いフレーズ
③ ポーズ+プロミネンス(間+強調)
この3つの技法を組み合わせます。
ポーズは「間」、プロミネンスは「強調」を意味する
アナウンス技法の用語です。
ご質問者様の事例の通り、選挙関連の会合で説明しましょう。
ここでは「県議選、頑張ろう!」のコールをするとします。
掛け声はこんな事例が想定されます。
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担当者:
では皆さん、ここで頑張ろうコールを行います。
私が「県議選」と言ったら、
「頑張ろう」と手を挙げてご唱和ください。
「県議選、頑張ろう」です。3回繰り返しますよ。
コツ① 予告1回目。何をするか知らせます。
よろしいですか?
県議選と言ったら、頑張ろう、と手を挙げてくださいね。
3回繰り返します。大きな声で、ご唱和くださいね。
コツ① 予告2回目。
周囲の状況、表情を見て、理解を促します。
2-3回繰り返しても、会場の人は「しつこさ」を感じず
「丁寧な説明」と感じます。
コツ② 短いフレーズ。
相手が言いやすい一言、行いやすい動作とします。
ここでは「頑張ろう(+挙手)」とシンプルにしています。
担当者+会場:
では、参ります。(間)
県議選、頑張ろう!/ 頑張ろう! (強調)
頑張ろう / 頑張ろう!
頑張ろう / 頑張ろう!
ありがとうございました! (強調 → 拍手の動作で拍手促し)
コツ③ ポーズ+プロミネンス
ポーズ(間)とプロミネンス(強調)をしっかりと意識します。
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「頑張ろうコール」の場合、
1回目は「県議選、頑張ろう」などと選挙名を入れてコール。
2回目、3回目は「頑張ろう」と呼びかけて、
「頑張ろう」と返していただく方がリズムと語感が良くなります。
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私は講座で
「スピーチには音楽的要素がありますよ」
とも説明しますが、こうした掛け声(コール)は
ミュージシャンのライブ感覚と通じるものがありそうです。
アナウンサーやディレクターが使うテクニックは多種多様。
公開放送で使うような手法も会場の雰囲気を盛り上げ
集まった方々の意識を高める手法として十分活用できるのです。
選挙時の掛け声担当の皆様のご参考になれば幸いです。
(講師・高木圭二郎)
[内容更新:2019年7月15日]
この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
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