スピーチ講座トークレスキューの高木です。
このコラムではスピーチを控えた皆様や
人前で話す皆様向けの記事を掲載しています。
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今日のテーマは「乾杯のご発声」
1月の新年会シーズンから12月の忘年会の季節まで
「乾杯のご発声」の機会は年間を通じて多いもの。
少人数の懇親会ならば気は楽ですが、
人数の多い会場では乾杯のご発声も難易度が上がります。
「宴会は好きだけど、大人数の乾杯は苦手…」
という方も多のではないでしょうか?
そんな皆様にアナウンサー視点での
乾杯のヒントをご紹介します。
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ここでは3つのポイントを紹介します。
3つのポイントは
(1)ポーズ(間)
(2)プロミネンス(強調)
(3)振り切り
この3点を意識していただくと、
乾杯のご発声のもたつきが大きく改善し、
周囲の信頼獲得につながります。
それぞれについて説明しましょう
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(1)ポーズ(間)
「ポーズ」は「間(ま)」の意味の用語。
乾杯時は 数秒の無言の間(ま)が大事です。
乾杯時の「間(ま)」は場面転換の意味のほか、
飲み物・状況確認、来場者との呼吸合わせなど、
複数の意味があります。
場を整える意味で10秒以上の間(ま)を
置くことも決して珍しくありません。
無音の空白を怖がらず、しっかり間を置きましょう。
(2)プロミネンス(強調)
プロミネンスは強調を意味するアナウンス用語。
声量を上げ、声のトーンを高くすれば
それだけで「強調」となります。
逆に「乾杯!」という時に言葉を強調しないと、
周囲が乾杯をしてよいのか、戸惑ってしまいます。
乾杯時の声の強調(プロミネンス)は、
場の雰囲気を華やかにする効果のみならず、
「宴の始まり」という「合図」の意味もあるのです。
(3)「振り切り」
「強調」の要素と重なる部分ですが、
乾杯時に声を振り切ることはとても大事です。
「大きな声は恥ずかしい…自分のキャラと違う…」
などと思わず、声の振り切りは
「お集りの皆様をもてなすための声」と
お考えになって、堂々と声を張りましょう。
声のレベルメーターの針が振り切れるイメージで
強く大きめの通る声を意識しましょう。
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例文で確認しましょう。
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皆様、グラスの準備をお願いします…(間)
ご準備はよろしいでしょうか… (間)
では皆様の益々のご多幸とご健勝を祈念して… (短めの間)
乾杯!! (強調・振り切り)
…ありがとうございました!(拍手)
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よく聞く乾杯の例文ですが、
アナウンサーらが使う手法で分析すると、
「ポーズとプロミネンスの掛け合わせ」、という
見方も出来るのです。
まずは知識として乾杯のポイントを知り
乾杯本番前に実際に声を出すリハーサルをされると
より効果があります。
乾杯のご発声は実はあなどれない要素。
通る声、振り切った声で、乾杯のご発声を
信頼獲得の場につなげてください。
皆様のご参考になれば幸いです。
(講師:高木圭二郎)
[内容更新:2019年7月14日]
この記事を書いた人
高木 圭二郎(たかぎ けいじろう)
研修講師・フリーアナウンサー トークレスキューNEXT代表
(元 茨城放送アナウンサー兼 ディレクター・報道記者)
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